逐条勉強会：憲法-第十九条
東浦です。
武漢コロナについては第一波の段階からそうだったけど自粛出来る職種ではないので、相変わらず平常運転です。報道では人数ばっかりクローズアップされてるけど、何人検査してどうってとこまで掘り下げないのってあれはやっぱりワザとやってるのかな？毎日 何人検査：何人罹患って感じで数字出さないと意味ないと思うんだけど。個人的には再自粛は断固反対です。
というわけで、今日は憲法第十九条に進みます。
〔思想及び良心の自由〕
第十九条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。
思想及び良心の自由は関連する判例も含め、しっかり把握しておく必要がある条文です。実際にどんな感じで扱われているのかを中心によく確認しておきましょう。
まず、「内心の絶対的な自由」。これは、思ってるだけなら何を思っても自由ということですね。心の中を国や権力者が勝手にどうこうは出来ませんから、まあ当然と言えば当然。例えば、目の前の上司に前触れなくシャイニングウィザードを食らわせたいと思っても、思っているだけならセーフ。実際にやったらアウト。超当たり前だね。出題で見た事あるのは、「憲法で保障される基本的人権を否定するような思想」がアウトかセーフか。セーフです。思うだけなら。
次に「沈黙の自由」。これはつまり、踏み絵ですね。思っていることを権力が強制的に開示させるような手段をとっちゃいけません。訊いてみて答えてくれるような、任意のアンケートは別にOK。けれど、言わなきゃ逮捕とかは駄目です。
判例は、いくつもありますが、謝罪広告事件、麹町中学内申書事件。他にも、君が代で立つのが嫌だとかピアノ弾くのは嫌とかね、反日思想全開の事例が沢山あります。多肢選択等の対策もあるので、判旨をじっくり確認しておきましょう。
【謝罪広告事件】
謝罪広告を強制することは内心の自由に反するかどうか→単に事態の真相を告白し、陳謝の意を表明するにとどまる程度のものであれば、これを強制したとしても、憲法19条に反するものではない。（謝罪広告を新聞等に掲載することを命ずることは、債務者の人格を無視して、著しくその名誉を毀損して、意思決定ないし良心の自由を不当に制限するものとなる事は認定しているので、結論だけではなく内容チェックです）
【麹町中学内申書事件】
全共闘を名乗って学校で大暴れした中学生が内申書で著しく低い評価をつけられた事に対して、思想・良心を教育的な評価の対象にすることは憲法に反すると提訴。→内申書に記載されていたことは単に外見的な行為にすぎず、思想信条を記載したものではないとして棄却。
【
君が代ピアノ伴奏拒否】
学校長から、式典で「君が代」の伴奏を求められた音楽教師が伴奏を拒否した結果、戒告処分を受けたので、提訴。（そもそもの命令が思想・良心の自由に反しているから、その命令に従わなかったがための処分は取り消されるべきである、という考え方です）→殆ど逆切れみたいな提訴ですが、最高裁の判断は、「ピアノ伴奏を求めることを内容とする本件職務命令が、直ちに上告人の有する上記の歴史観ないし世界観それ自体を否定するものと認めることはできないというべき」として、本件職務命令が憲法19条に違反しない」というごもっともなものでした。
【君が代規律斉唱拒否事件】
ピアノ伴奏拒否事件の、ピアノが規律斉唱にかわっただけ。結論も同じようなものです。→「起立斉唱行為は、学校の儀式的行事における慣例上の儀礼的な所作としての性質を有するものであり、『日の丸』や『君が代』が戦前の軍国主義等との関係で一定の役割を果たしたとする当該教諭の歴史観ないし世界観を否定することと不可分に結び付くものではなく、上記職務命令は、その歴史観ないし世界観それ自体を否定するものとはいえない」
実生活上、さまざまな職業で、実際の運用だったり都合がありますから、自分の考えが通らないことなんて当たり前です。その度に「思想良心の自由ガー」なんてやりあうほうが、一般的感覚からすれば馬鹿げています。法律学者がどう思ってるのかは知らんけど、一般人としてはね、起立して君が代を歌うだのピアノ弾くだので、何がどうこうってことはありませんよ。これは思想とかじゃなくて職務への責任感だったり、一般常識、礼儀作法の話でね、最高裁まで引っ張って抵抗する勢力が正直どうかしてると東浦は思います。超どうでもいいね。
今日は憲法１９条でした。そういえばいつからかステイホームって言わなくなったね。やめたの？あれ。東浦でした。
