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次は司法書士とるぞ! おかげさまで行政書士試験は突破できました2020!交通安全アドバイザーのhigashiです。

事故防止:前を向いてはしろう-能動的に注意配分をしないと事故が起きます。

東浦です。

新型コロナウイルスの影響による経済封鎖状態からの回復期と梅雨の多雨が重なっておりますから、各種交通事故対応、交通事故防止をその業務の中に持っている方は大変お疲れのことと思います。東浦の事務所でも、懸念が的中し、新規案件が生じてしまいましたので、今回はブログにて事故内容の共有と事故防止について触れたいと思います。

【事故発生日】 2020年 7月 8日 午後11時50分 頃
【当事者甲】 タクシー車両
【当事者乙】 交通誘導員(警備会社勤務)
【事例】

​​タクシー車両甲は乗客の要望により、沿道の施設を確認しながら事故現場付近を走行していた。夜間で天候は小雨、交通量はそれほど多くないものの道路両端が工事規制されており、進行可能な幅員は通常時よりも減少していた。片側交互通行等の積極的な規制はかけられていない。​​

乗客と話しながら徐行~一度停止し施設を確認したが乗客の目的地では無かったため再度発進する際、タクシー車両甲の運転者Aは左右確認及び計器類、カーナビに目線を向け、前方の安全確認、注視を怠ったところ、タクシー車両甲に気づかず道路中央付近に出てきていた交通誘導員B(接触時は、甲車両の進行方向と同一方向を見ており、甲車両の接近に気づいていなかった)の背腰部に甲車両の前方部が接触したもの。接触時速度は甲車両時速3~5km/h程度。




【事故原因】 甲車両運転者による前方不注視
交通誘導員が不用意に道路上で立ち止まった動向については本件道路状況(工事中であることがはっきりわかり、車の影から人が出てくる可能性等も含め、運転者がしっかり注意しなければならない状況下にあったこと等)を斟酌すると、問うべきではないか、問うとしても極めて限定的な範囲内に留まるべきものと思料されます。

【事故防止】 前を向いて、走ろう
​​車両運転時の交通事故において、特に一方的な交通事故形態はその原因の多くを注意不足が占めます。車を前進させる際、当然に多くのドライバーは前を見て運転しますが、実際に、完全に前方のみを見て走行していることはまずあり得ません。左右のドアミラーや計器類、周辺の目視確認に加え、カーナビを見たりすることもあります。また、殆どの場合、そうして周囲に注意を配るほうが、かえって事故防止に繋がるものです。では、どうして注意不足による事故が生じてしまうのか。その多くは、「その時に必要な方向に必要なだけの注意が向いていない」から発生しています。

本件のような前進については、アクセルを踏む、あるいはブレーキから足を離す前に、進行方向である前方に異常がないかは必ず確認しなければなりません。「さっきまで何も無かった」は原則通用しませんから、動作を起こす前に、動作の先に危険がないかを確認するのは大原則です。特に前進は、運転に慣れている人ほど「目の前なんだから、見えている」と確認を周辺視野のみで済ませ、無意識的に「だろう運転」に陥りがちです。本件事故現場のような道路工事が集中して行われている場所や、その他、危険が予測される場所、予測される時においては、特に能動的に安全確認を行わなければなりません。したがって、極めて単純化して言えば運転者の手抜きが事故原因とも言えるでしょう。​​

雨が続きます。速度を抑えて安全運転。自分が「安全である」と確信を持てないということは、危険があるということです。どうすれば事故を起こさないのか。運転者ひとりひとりがしっかり向き合っていく必要があります。

以上、東浦でした。

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